愛のある家具

先日、建具のメンテナンスでお客様宅に伺ってきました。

作業内容は一時的な造作建具と金物の撤去を行いました。
箇所は間仕切り吊戸(3枚)と収納吊戸(3枚)です。
家の使い方は住みながら変わるので、改めて可変できることの重要性を実感しました。
用途が変わればまた戻します。



作業も終わり、家の様子を見させていただきました。
綺麗です。
大事に住み続けていることが節々から伝わります。
一つ一つの納まりや仕上がりを見ると、建築当時のことを思い出します。
年数も経ちオークの床にも傷は付きますが、ご家族の愛情を深く感じられる素敵な住まいになっていました。




何より驚いたのは、建築当時から木材加工に興味を示していたご主人様が、立派な家具職人へと変貌していたことです。


可動棚の中にすっぽりと納まる本棚


収納の中の収納


洗面の踏み台


高さ調整できるトイレ用踏み台


全てご主人様の作品です。
愛のある家具でした。
改善を加えて、作品ごとに精度が上がっているのが、末恐ろしい限りです。


家は家族が集まる場であり、長く居続ける場所です。
愛を受けて育つ家庭は、何にも代えられないものになります。
素敵なご縁があったことに感謝します。

私も負けじと精進します。